知らなくても損しない!サッカーバカが解説者を解説してみる

耳に手を当てて聞き返す男性 サッカー中継を全力で楽しむ方法
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どうも、サッカーバカのゆんずです。

サッカー中継になくてはならいもの、「実況・解説」。

前回、実況という存在の大きさや種類分け、各放送局やアナウンサーのスタイルについて考えました。
今回はセットになっているもうひとつの方、解説者の種類分けや特徴などを僕なりに解説していきたいと思います。

前回の記事を読んでからこの記事にたどり着いたあなたは、すでにサッカーバカの入り口に立っていると言えるでしょう。

ぜひ、あなたのサッカーライフにお役立てください。

前回の記事はこちら↓です。

実況がうるさい!?サッカー中継のアナウンサー&放送局の特徴
サッカー中継の実況者(アナウンサー)の特徴をまとめています。実況がうるさいと言われる理由、さらに日テレのサッカー中継の評判が悪い理由などを詳しく解説。

解説の存在価値

サッカーにおける実況は、視聴者の視覚だけでは理解・判断できないものを聴覚で補足するものという表現が妥当かと思いますが、解説についてはどうでしょう。
ググってみました。

 

解説

ものごとを分析して、理由・意味などを説明すること。その説明。
「―を加える」

厳密に定義するならば、解説者というのは、分析・説明をする人ということになります。

ただ、現在の試合中継を見ていると、分析や説明というのは、実況がある程度行っていますね。
解説者は、それらをより具体的に紐解いていくのが基本的な役割となります。

では、現代のサッカー解説者に求められている理想像とはどんなものなのでしょうか。

その答えを導き出すべく、解説者の種類分けをしていきましょう。

解説者の種類分け

まずは大きく2つのタイプに分けることができます。

ひとつは地上波、そしてもうひとつはBS・CSなどの衛星放送です。

地上波

クラブで騒ぐ人たち

地上波の解説者の理想像とは。

それは、中継が盛り上がるような演出の部分です。

理由はこうです。

BSやCSに比べれば、「サッカーに詳しくない人=ライト層」が多いであろう地上波でのサッカー中継。
家族団らんでみることもあるでしょう。
友達同士で見ることもあるでしょう。
テレビをつけたらたまたま中継が放送されていた、ということもあるでしょう。

そんな時に必要なのは、冷静な分析よりも熱く感情のこもった解説です。

サッカー以外もそうかもしれませんが、スポーツ中継の醍醐味と言えば、感動したり、驚いたり、悔しさを味わったりと、一緒に見ている仲間と喜怒哀楽を共感しあえることではないでしょうか。

地上波の解説者の理想像は、戦術がうんぬんといった難しい説明よりも、共に一喜一憂しながら試合を楽しむことによって仕事や学校の疲れを癒してくれる、あるいは悩みを吹き飛ばしてくれるような、「情熱的な演出ができる人」です。(特にテレ朝のあの人とか)

BS・CS

分析のプロ

一方のBS・CSなどの衛星放送の解説者の理想像とは。

それは、サッカーバカを唸らせる圧倒的な知識と、正確な分析です。

つまり、地上波の解説者とは真逆である必要があるのです。

なぜなら、BS・CSの視聴者層は、「お金を払ってでもサッカーを見たい人=コア層」がほとんど。
地上波の視聴者には、コア層とライト層の両方が存在しますが、有料放送の視聴者には、ライト層が存在することはあまりありえないんです。

そんな彼らを満足させるには、試合自体の冷静な分析もさることながら、いかにディープな知識を提供できるかが最重要。

そこに必要なのは、地上波の解説者のような「情熱的な叫び」ではなく、サッカーというスポーツに陶酔できる「冷静沈着な語り」です。

衛星放送の解説者の理想像は、サッカーというひとつの文化を堪能させてくれる「歴史の案内人」といったところでしょうか。

解説者の特徴を解説

実況の場合とは違い、解説者は放送局に所属している人が行うことはなく、基本的には元指導者や元選手、ジャーナリストなど、サッカーに従事している人が担当します。

そのため、人に伝えることのプロである実況者=アナウンサーはある程度感情をセーブしながら実況しますが、解説者に関しては、サッカーに携わっている時間が長い分、感情が抑えきれなくなり、「分析して説明する」という役割が吹っ飛ぶ方も多々います。

「ってか解説じゃなくね?」という個性的な方も含めて、ここからいよいよ解説者の解説に入ります。(以下敬称略)

地上波

松木安太郎

主にテレビ朝日の日本代表戦で解説をする松木安太郎さん。

その熱い解説と個性的なキャラは既に広く世に認知されており、バラエティ番組でも活躍されておられます。
「ハイテンション+ハイトーンヴォイス+擬音だらけ」の安太郎節で、お茶の間が盛り上がること間違いなし。

特に日本代表の試合では、解説者というより近所のサッカー好きのおっさんと一緒に見ている錯覚に陥りますが、彼が解説をする近年の試合は、必ず高視聴率がとれると言われるほどです。
現代の解説者の中では、決して欠かすことのできない「日本のエース」と言っていいでしょう。

セルジオ越後

日系ブラジル人二世のセルジオさんは、ブラジル・サンパウロに生まれ、地元の名門クラブ・コリンチャンスでのプレー経験を経て、1972年に来日。
引退後は主に指導者として活動し、外務大臣表彰など様々な表彰を受けている、まさに日本サッカー界のレジェンドです。

そんなセルジオさんの解説の特徴は、ブラジル仕込みの豊富な経験と知識を生かした的確なコメント。
常に日本サッカー界へ熱いメッセージを伝え続けています。

時々、辛口コメンテーターと表現されることもありますが、他のメディアではなぜか言わない正論を言っているだけのことだと思うので、僕はとても好きな解説者の一人です。
特にメディアに対してのメッセージが多く、日本サッカーを進化させたいという熱い情熱がよく伝わってくる方です。

風間八宏

主にフジテレビのチャンピオンズリーグで解説をされている風間八宏(やひろ)さんの特徴は、試合全体を分析する能力に長けており、戦術変更などの少しわかりづらい話しでも専門的な言葉を省いて説明してくれるため、ライト層の人がよりサッカーの楽しさを知ることができる解説です。

地上波の中では、サッカーをスポーツとして純粋に楽しませてくれる解説者として1番ではないでしょうか。

清水秀彦

こちらも主にフジテレビのチャンピオンズリーグで解説されている清水秀彦さん。

解説者としてのスキルは高い方なんですが、そんな清水さんの1番の特徴は、語尾がいつも「ねーこれねー。」ということ。
サッカーを楽しく見させてくれる解説者なのは間違いないんですが、なんだかんだで最後は「ねーこれねー。」で締めます。

うーん、気になる。

金田喜稔

TBSでの解説でおなじみの金田喜稔さんの1番の特徴は、日焼けなのか地黒なのかはわかりませんがとにかく黒い肌、というか赤黒い顔。

ただでさえその風貌なのに、試合中に時々「○○うまいなぁ!」「○○すごいなぁ!」という、普通のおじさんが感心しただけのような発言もあるため、一杯飲みながら解説しているのでは!?」と勘違いさせてくれます。

しかし、あなどるなかれ知識はワールドワイドで的確なコメントを残し、さらに雰囲気は明るく朗らかな方なので内容も理解しやすく、非常に楽しくサッカー観戦させてくれる解説者の一人です。

宮澤ミシェル

フランス人の父と日本人の母を持つ日本生まれ、日本育ちのハーフである宮澤ミシェルさん。
WOWOWやNHKでの解説でおなじみのこの方の特徴は、ユーモアのある楽しい解説です。

上述の金田さんのような明るい雰囲気と、後述の早野宏史さんの持つユーモアのセンスを兼ね備えた、サッカーを楽ませてくれる解説者です。

都並敏史

現役時代はサイドバックを務めていた都並敏史さん。

クラブワールドカップやチャンピオンズリーグのハイライト番組、WOWOWで見かける都並さんですが、独特の視点からの解説は非常にマニアック、着目点のクセが強すぎて楽しみ方がよくわかりません。

都並さん自身はとにかく明るい方なので、話し方や声など雰囲気は好きなんですが、上述の通り誰もが楽しめる解説ではなく、見る人を限定してしまう解説という気がします。

ただ、「サッカー大好き」という情熱を持っている方なのはすごくよく伝わります。

北澤豪

現役時代からのトレードマークのロングヘアはそのままに、今では日テレやWOWOWでの解説者としておなじみとなった北澤豪さん。
ヴェルディ川崎の黄金時代を築いたMFの一人です。

黒い肌とロングヘアで一見チャラそうにも見えるその風貌ですが、日本サッカー協会理事も務め、意外と落ち着いた解説をされています。

口癖は「いや~~~~~~」。

BS1

早野宏史

爽やかな風貌と軽快な解説でおなじみの早野宏史さん。

監督としての経験も豊富で、一見すると的確な分析と癖のないトークでごく普通の解説者感がありますが、この方の1番の特徴はなんと言っても、ダジャレ。

1試合の中で幾度となくダジャレをぶっこんでくる攻撃的なスタイルは、1試合の中で幾度となく裏を狙いオフサイドになる全盛期のフィリッポ・インザーギの姿を思い出させてくれます。

視聴者からすれば全然期待はしてないんですが、試合が進むにつれて「次はどんなダジャレがくるんだ?」とダジャレ待ちになるため、いまいち試合内容が入ってきません。

正直、ダジャレのクオリティは毎回オフサイドですが、そのアグレッシブなダジャレに対してリアクションに困る実況は笑えますし、次にどんなダジャレがくるかを予想しながら見るのも楽しみのひとつになりますし、ある意味癖になる解説かも。

山本昌邦

元U-20、U-23代表監督経験もある山本昌邦さん。

1番の特徴は、言葉のボキャブラリーの貧弱さ。
試合中に「さっきもこのセリフ聞いたなー。」と感じることがよくあります。

とても優しく紳士的な声質と雰囲気を持っている方なので、聞きやすい解説だとは思いますが、日本人選手への評価が高すぎることも多く、サッカーを純粋に楽しみたい僕からすると嫌いな側の解説者です。

CS

粕谷秀樹

CSの解説でおなじみのサッカージャーナリスト、粕谷秀樹さん。

サッカーの豊富な知識はもちろんですが、監督だろうがクラブのオーナーだろうがバッサバッサと斬り続け、セルジオさん同様持論を遠慮なく展開してくれるので、見ている方も気持ちのいい解説です。

特にプレミアリーグに精通していて、チームの育成、フィジカルマネージメント、移籍話しなど、かなりディープな時事ネタや話題も提供してくれるため、非常に勉強になりますし、見ていて飽きることがありません。

コア層も大満足の解説者でしょう。

川勝良一

こちらもCSの解説ではおなじみの川勝良一さん。

監督経験も豊富で、その着眼点は素晴らしく、的確な解説をしてくれると思います。

ただ雰囲気というか、話し方というか、「この人のここが問題なんですよねぇ…。」感が常にあるので、上述の清水さんと似たようなあまり明るい雰囲気ではありません。

まとめ

サッカーをする少年たち

以上が、僕が普段サッカー中継を見ていて感じる、率直な感想と意見です。

サッカーはスポーツであり、エンターテイメントでもあるのです。
実況ももちろんですが、解説という演出次第で楽しみ方は変わってくるのです。
せっかくなら楽しい解説で見たいですよね。

そして、この記事が今よりももっとサッカーを楽しむアシストになれれば幸いです。

次回↓は、サッカーをよりディープに楽しむための読み物…

サッカーの歴史・誕生から150年、その起源を10分で振り返る
サッカーの歴史をまとめました。サッカーの起源と、誕生までの過程を詳しく振り返ります。

お楽しみください…。

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