バイクのすり抜けをうざいと感じるドライバーの心理とは?

バイクのすり抜けをうざいと感じるドライバーの心理とは? バイク
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「バイクのすり抜けがうざい!!!」

こう感じる車のドライバー、結構いるみたいですね。

実際、僕も車を運転していてうざいと感じたことがありますが、一方のバイク乗りからすると車の方がうざいよって意見もあるようなのです。

同じ道路を走るもの同士として、このままではあまり良くありませんよね。

そこで今回は、車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる理由をまとめてみたいと思います。

現在、筆者は車とバイクの両方を所有しているので、この記事は「バイク」と「車」それぞれの目線から客観的に意見をまとめものとなります。

ですので、普段車に乗っているドライバーも、普段バイクに乗っているライダーも、この記事を読むことでそれぞれの立場を改めて考え、両者の溝が少しでも埋まることを願います。

車のドライバーが邪魔だと感じるバイクとは

では最初に、車のドライバーの立場からバイクのうざさの根源を掘り下げ、その本質を見出してみましょう。

「バイクのすり抜けがうざい」と感じる我々車のドライバーの心中には、「そもそもバイクという存在自体が邪魔」という概念があり、その概念が生まれる要因のひとつとして「すり抜けがうざい」という心理があるはずです。

そこで、まずは「車のドライバーが邪魔だと感じるバイクとはどんなものなのか」を分類していきましょう。

原動機付自転車・原付

ひとつめは原動機付自転車、通称「原付・原チャリ」です。

排気量50㏄以下のスクータータイプのものや、郵便局員などが乗るカブが代表的ですね。

普通自動車の免許さえ持っていればもれなく「おまけ」としてついてくるという手軽さから、日本ではもっとも馴染みの深い二輪車かと思いますが、その1番の特徴は「最高速度が時速30kmに制限されている」ことです。

一般道における車の法定速度は60km、しかしその同じエリアで原付は30kmまでしか出してはいけないわけですから、車からすれば邪魔になるのも当然というか必然ですよね。

信号待ちなどで車の隙間をすり抜けて先頭に立つものの、走り出せば結局制限速度が低いため車の流れの妨げにしかならない存在、原付。

車のドライバーからすれば、原付は運転時のストレスの要因でしかありません。

ですから、我々ドライバーからすれば「そもそもなんでこんな法律があるんだよ」と嘆きたくもなるわけですが、しかしこれは日本の決まりごとなので仕方がないと割り切るしかないんですよね。

ただ、平成が終わり令和という新しい時代に入ったことですし、そろそろこの仕組みなんとかなりませんかね警察庁さん。

原付以外のバイク

車のドライバーが邪魔だと感じるバイクのもうひとつは「原付よりも排気量の大きいバイク」です。

ここで質問です。

普段車に乗っているあなたは、原付よりも排気量の大きいバイクの制限速度を知っていますか?

正直に申し上げますと、以前の僕はこの質問に答えられませんでした。

というか、もし万が一車の教習所で習っていたんだとしても、そもそもバイク自体がまったく興味のない乗り物だったので、そんなのどうでもいいというのが正直なところです。

なので、明らかに大柄なアメリカンタイプのバイクだったり、バイクレースに出てきそうないかにも速そうなスポーツタイプのバイクは「30km制限じゃないんだろな~」と、なんとなく感じる程度の人間だったわけです。

しかし、原付よりも排気量の大きいバイクに乗るための免許、つまり車の免許のおまけではない「自動二輪免許」を取得したときから、その考えは一変することになったのです。

ここで改めてドライバーの皆様にお伝え致しますが、排気量50㏄超の二輪車の法定速度は時速60km、つまり車と同じです。

「前のバイク邪魔だな」「左に寄ってくれないと抜けないじゃん」なんて思っていたあなた、もしそのバイクが排気量50㏄超のバイクだった場合、道交法では車と同じ扱いの乗り物であるため、無理な追い越しや追い抜きはしてはいけないのです。

ということで、これらの事実をもとに、ここからは次の3つの定義をもとに話しを進めていきます。

  • 50㏄以下の二輪車を原付と呼ぶ
  • 50㏄超(51㏄以上)の二輪車をバイクと呼ぶ
  • 四輪車は車と呼ぶ

車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる真の理由

では、ここからいよいよ今回の本題となる、車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる理由を深く掘り下げていきます。

50㏄超のバイクに対する知識不足

ひとつめは、車のドライバーの知識不足です。

先ほど申し上げたように、車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる1番の理由は、50㏄超のバイクは制限速度が車と同じ時速60kmであることを知らないからではないでしょうか。

実体験も含め、解説していきます。

バイク=原付=30km制限という勘違い

バイクに対する知識がまったくない(以前の僕のような)車のドライバーが勘違いしてしまっている制限速度について解説していきます。

自動二輪の免許所持者(つまりバイクの免許所持者)からすれば、「法定速度が30kmなのは原付だけ」という法律は当たり前の常識ですが、車の免許しか持っていないドライバーにはこういった思い込みがあります。

  • 目の前にバイクがいる
  • バイクと言えば原付
  • 原付=時速30km制限
  • 邪魔だから追い越そう

それが例えアメリカンだろうがネイキッドだろうがSSだろうが、「バイクはすべて30km制限」というバイク乗りからするととんでもない考えを持っていることによって、とんでもない暴挙に出てしまう車のドライバーが存在しています。

Yahoo知恵袋でこんな質問を見かけました。

バイクは何故マナーが悪いのですか?

バイパスで私の前をバイクが走ってたんですが凄く邪魔だった。
クルマの流れと同じスピードで走っていてしかもそのバイクの前に車がいて抜かせない。
(真ん中を走っていて違反です)
バイクが左に寄れば抜かせるのでパッシングとアクセルを踏み、退かそうとしました。
でもバイクは無視。ホーンを連打してもバイクは無視。押しっぱなしでしばらく追いかけてもバイクは左に寄らない。
信号で止まったときにバイクの男が降りてきて逆ギレしてきた。
悪いのは真ん中走るおまえなのに何でその態度?逆ギレついでに子供に危害を加えられたら恐いので謝ってしまいました。
言葉の暴力に屈してしまった自分が悔しいです。

Yahoo知恵袋

この質問を最初に見たときは正直絶句しましたが、この質問者はバイクに対する間違った認識により、自らが危険運転を犯すことになってしまっています。

質問内容の状況では、バイクは前の車に続いて交通の流れに乗って走っており、無理に追い越す必要性はまったくありませんが、『真ん中を走っていて違反』という誤った知識により、パッシング、ホーンの連打といった煽り行為を繰り返した挙句、『バイクの男が逆ギレしてきた』と感じたということのようです。

しかし、そもそも『子供に危害を加えられたら恐い』という平和的な考えをお持ちならば、「なぜそんな攻撃的な運転をしたのか」と思ったのは僕だけではないでしょう。

ですから、この質問者の考えでは「バイクは交通の流れに乗って走っていても、道路は車が優先だからバイクは左に寄って進路を譲らなければならない」ということになってしまうわけですね。

追い越し禁止の田舎道で起きたこと

次は、僕の恐怖の実体験です。

250㏄のバイクで対面通行の追い越し禁止の一般道(制限速度40km)を走行中、後続の車が突然無理な追い越しをしかけてきた事がありました。

のろのろ走るおじいさんの原付を車が追い越すシーンはよく見ますが、追い越しをしかけてきたドライバーのイメージはそういうことだったのでしょう。

しかし、僕は前の車列に続いて流れに乗って走っていた状態でしたし、原付に比べるとひと回り大きなバイクに乗り換えてまもなくのことだったので、これにはとても驚き恐怖を感じたのを今でもハッキリと覚えています。

何度も申し上げますが、道路交通法では50㏄以上の二輪車は車と同じ扱いであり、僕の乗っていた250ccのバイクももちろん車なのです。

したがって、追い越し禁止の道路では、相手が四輪だろうが二輪だろうが追い越しをしてはいけないのです。

幸い事故には至らなかったものの、この危険な行為が生み出された原因は、上述のYahoo知恵袋の質問者同様に、後続の車のドライバーが持っていた「バイク=30km制限」という間違った認識により起きてしまった事件というわけですね。

日本の運転免許の所持率

では、ここでなぜ「バイク=30km制限」という間違った認識が生まれたのか、それを裏付けるデータをご紹介しましょう。

こちらは、日本国内で運転免許を所有している人数と割合を示した表です。(ここで言う運転免許とはすべての種別を含んだものです)

免許種別 人数 所持率
普通 10,094,972 12%
中型 64,147,006 78%
普通自動二輪 168,434 0.2%
大型自動二輪 30,022 0.03%
原付 1,350,137 1.6%

交通事故総合分析センター 交通統計 平成27年度版

日本国内で運転免許を所有している人は、全体で8,215万人。

上の表で78%と最も多い中型という免許種別ですが、2007年に道路交通法で新たに制定された区分なので、2007年より前に普通自動車免許を取得した人は中型に含まれます。

ということは、ごく一般的に車の免許を持っている人数は、中型+普通の合計で約7,424万人、その所持率は実に全体の90%を占めることになります。

それに対し、ごく一般的にバイクの免許を持っている人数は、普通自動二輪+大型自動二輪の合計で約19万8,500人、その所持率は合計しても全体の0.2%ちょっとというところです。

以上のデータから、50㏄超のバイクに対する車のドライバーの勘違いは、以下の2つが原因となって生まれていると言えます。

  • 普通自動車免許の「おまけ」である原付のルールと混同している
  • 所持率は車90%、バイク0.2%であるため、バイクに対する知識が乏しい

まぁでも、バイクに興味のない人からすれば、常識ってこんなもんなんですよね。

実際僕もそうだったわけですから。

しかし、それが原因でバイクを乗るライダーが危険な目に遭ったり、車を乗るドライバーが危険運転を犯すことになるという現実は放っておくわけにはいかないというのがこの記事の大きな目的です。

車体が小さいため車より遅いという先入観

車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる理由のふたつめは、「バイクは車体が小さいから遅い」という先入観からくる勘違いです。

Yahoo知恵袋のこちらの質問と回答をご覧ください。

質問

女性ドライバーにお尋ねです。バイクって邪魔ですか?私が走っているときに、私の前方に自動車が居ても前に割り込んで来るドライバーが9割がた女性です。だいたい30~40代の奥様?が多いように思います。

回答(ベストアンサー)

私は
>30~40代の奥様? です。

私は、基本的には邪魔とは思いませんね。

バイクの方が速いですし
瞬発力もあるわけですから
邪魔になると感じる場合があったとしたら
乗っている人の問題かと思います。

ただ、多くの奥様方は
車よりバイクの方が速いとは思ってないのでは?
中には「原付とひとくくり」という認識の人もいると思いますよ。

おばさま方は、自分が乗っているのが660ccの軽であっても
「ボディの大きさが自分の方が大きい」という単純な発想から
無意識に自分の方が速く、
そして優位性があるように思っているのかもしれません。

「300km/h出るバイクなら
フェラーリより速く走れる(場合によっては)」と言ったとしても
多くのおばさまには、冗談にしか聞こえないかもしれないし
そもそも、そんな話に興味すら持たないのではないでしょうか。

Yahoo知恵袋

この質問を見る限り、「車体が小さい=遅い」という先入観からすり抜けをするバイクがうざいと感じる車のドライバーはかなり多いようなので、ここからは物理的な比較を行ってその間違いを訂正していきましょう。

車(軽自動車)とバイクの大きさを比較

車代表は、四輪車の中では最も小型な軽自動車で、2018年1月の販売台数No,1のホンダ・N-BOX。

対するバイク代表は、二輪車の2018年上半期販売台数No,1、ホンダ・レブル250。

この2台の大きさを比較してみます。

ホンダ・N-BOX
主要所元 単位mm
全長 3,395
全幅 1,475
全高(FF) 1,790
ホンダ・レブル250
主要所元 単位mm
全長 2,190
全幅 820
全高 1,090

両者の差

主要所元 単位mm
全長 1,205
全幅 655
全高 700

N-BOXはレブル250に比べて全長は1メートル以上長く、幅は2倍弱程度のサイズがあります。

軽自動車ですらこれだけの差があるわけですから、車のドライバーからすればバイクは小さいと感じるのは当然ですね。

車とバイクのパワーウェイトレシオを比較

では次に、車とバイクのパワーウェイトレシオの比較をしてみましょう。

パワーウェイトレシオとは、簡単に言うと乗り物の加速力を表す数値です。

計算式は「車体重量÷エンジンパワー(馬力)=パワーウェイトレシオ」です。

ちょっとわかりづらいかもしれないので、イメージを湧きやすくするため例をあげてみましょう。

  • 世界でも最速クラスの加速性能を誇る車、F1・フォーミュラカーのパワーウェイトレシオは0.86kg/PS。
  • 田園地帯でおなじみの軽トラックの代表格、ダイハツ・ハイゼットのパワーウェイトレシオは14.33kg/PS。

F1は0.86、軽トラは14.33。

つまり、この数値が小さいほど速く加速することができるため、例えば信号待ちからのスタートダッシュなどに差が出るということになります。

上述の数値をもとに、現在、日本で販売台数の多い車とバイクのパワーウェイトレシオランキングをご覧ください。

ノミネート車両・車
日産・ノート

近年販売が好調な日産のコンパクトカー、ノート。

トヨタ・プリウス

世界で初めて量産化された、もはやハイブリットカーの代名詞とも言えるプリウス。

日産・セレナ

2018年1~5月において、トヨタのヴォクシー、ホンダのステップワゴンなどのライバルを抑え販売台数を伸ばすミニバン、セレナ。

トヨタ・C-HR

近年よく見かけるようになったクロスオーバーSUVに位置づけられるC-HR。

ホンダ・N-BOX

こちらも近年よく見かけるようになったスーパーハイトワゴンのなかで、最も安定した人気を誇るN-BOX。

ノミネート車両・バイク
ヤマハ・YZF-R25/MT-25

3年連続で販売台数No,1のネイキッドバイク。

ホンダ・PCX150

ノミネート車両の中では最も小排気量(150㏄)のスクーター。

ヤマハ・セロー250

生産開始から25年以上、安定した人気を獲得しているオフロードバイク。

ホンダ・REBEL250

バイクの中で最もメジャーなジャンルで売上を伸ばすアメリカンタイプのバイク。

スズキ・スカイウェイブ250

2輪車の中でも実用性に特化したビッグスクーター。

パワーウェイトレシオランキング

順位 車種 kg/PS
ヤマハ・YZF-R25/MT-25 4.74
ホンダ・REBEL250 6.54
ヤマハ・セロー250 6.65
スズキ・スカイウェイブ250 8.5
ホンダ・PCX150 8.7
日産・セレナ 11.00
日産・ノート 11.12
トヨタ・プリウス 11.31
トヨタ・C-HR 11.47
10 ホンダ・N-BOX 14.21

こちらが、車とバイクのパワーウェイトレシオランキングです。

上位にバイク、下位に車と綺麗に分かれました。

上述の通り、このランキングのノミネート車両を選んだ基準は、四輪・二輪ともに現在販売台数の多い車種です。

ですから、双方ともにもっと速い車とバイクは数え切れないほど存在するためキリがないので、このランキングは現在道路上でよく見かける車とバイクのパワーウェイトレシオを比較したものであることを確認しておきます。

そして、このランキングで明確になったことは、ネイキッドやアメリカン、オフロードと言ったいわゆるバイクらしいバイクは車よりも圧倒的に速く、物理的にはバイクと呼ばない150㏄のスクーターでさえも、一般的な車より加速が速いという事実です。

日本の道路の法定速度は一般道が時速60km、高速道は時速100km。

車やバイクのメーターは大抵180kmまで表示されていますが、その180kmのメーターをフル活用できる場所はサーキットなどの特殊な場所だけです。

特にストップ&ゴーの繰り返しになる信号の多い都市部の道路では、車が運よくスタートダッシュで並ぶことができても、車体の小さなバイクはそのコンパクトさを生かしたすり抜けが可能。

つまり結論としては、車がバイクより道路を速く走ることは物理的に不可能ということになります。

ですから、車に乗るドライバーはバイクに興味を持つ必要はもちろんありませんが、それでもともに道路を走る乗り物の特徴として、「バイクは車より速い」という事実だけは覚えておかなければなりません。

バイクのすり抜けに対する車のドライバーの考え方

では、今度は核心となるバイクのすり抜け問題について深く掘り下げてみます。

まずはYahoo知恵袋のこちらの質問を見てください。

バイクに乗っている方へ。

なぜ、車の間を縫って割り込んできたり、中央線からまくってきたり、停止線の前に出たがるのですか?

大型車からすると、超ウザイんですけど。

Yahoo知恵袋

確かに、車の間を縫って割り込んでくるバイクはうざいですし、何より危ないですよね。

もうひとつ、同様の意見を持つ質問がこちらです。

バイクが嫌いです。ちゃんと交通ルール守ってる人はまだいいですけど、すり抜けられたりすると腹が立ちます。死ぬのは勝手ですけど、こっちだって轢きたくなくても轢いてしまう可能性だってあります。車同士の事故なら大事に至らなくても、対バイクだったから死んでしまったなんてこともあると思います。

雨の日は濡れて、暑い日は照らされ、寒さも防げない、危険。正直言って乗る人の気が知れません。対してカッコ良くもないです。お金貯めて車買えばいいのにと思います。とにかく、バイクは邪魔なのでなくならないでしょうか?

Yahoo知恵袋

質問終盤は完全に好みの問題なのでスルーしますが、質問の意図としては、バイクのすり抜けによって自分が被害を受ける可能性があるため、バイクのすり抜けはうざいと感じているようですね。

確かに、バイクに乗る僕からしても、すり抜けをするバイクがうざいと感じることがあります。

というのも以前、バイクですり抜けをせずにのんびりと走っていたとき、後ろからすり抜けをしてきたバイクにヒヤリとさせられたことがあったからです。

ですので、この辺りはバイクがどうこうというよりも、運転者自身のマナーという根本的な問題があるでしょうね。

バイクがうざいと言う人もいますが、うざい車もたくさん見かけますからね。

その一方、こんな質問もあったのでご紹介します。

信号待ちのときにすり抜けをしないバイクて邪魔だとは思いませんか。

最近は教育が行き届いているのかバイクもクルマと一緒に並んで信号待ちしていますが(並ぶとは横に並ぶではなく後ろとか前に並ぶという意味なのですが)
あれって邪魔だとは思いませんか。
バイクだったらクルマと一緒に並ばずにそのまますり抜けて信号待ちしている先頭まで行けばいいのにと思うのですが。
クルマの前でバイクが止まられていると邪魔に思えるのですが。
このバイクがいなければ一台分前に進めるのにと思うのですが。
バイクが渋滞の原因を作っていると思うのですが。
クルマ乗り側から見たらたまにすり抜けするバイクが目障り。
こっちは順番を守って並んでいるのに。
とか言い出す人もいますが。
バイクはすり抜けできるんだからクルマの渋滞解消のためにどんどんすり抜けしてクルマのために貢献しろよと僕は思うのですが。

Yahoo知恵袋

こちらの質問者は、これまでとは逆にすり抜けをしないバイクをうざいと感じているようです。

『このバイクがいなければ一台分前に進めるのにと思うのですが。』

『バイクが渋滞の原因を作っていると思うのですが。』

どちらが渋滞の原因かと問われれば、バイクより車体の大きな車が渋滞の原因なのは明白ですが、車のドライバーにはこんな考えを持った方もいるようです。

すり抜けをされるとうざいと感じるドライバー、すり抜けをしないとうざいと感じるドライバー。

この両者が存在しているということは、それはつまり正解がないとも言えるわけですね。

ですから、すり抜けをするかしないかは結局、バイクに乗るライダー一人一人の考え方に委ねられるということです。

原付を乗るときの注意点

最後に、ここまでお話ししてきた「車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる理由」をもとに、それぞれの乗り物に乗るときの注意点をまとめ、円滑化を図りたいと思います。

まずは原付からです。

原付を乗る際に気をつけるべき点はただひとつ、制限速度を守ってキープレフトです。

原付の正式名称は、原動機付自転車です。

制限速度を無視すればノーマル状態でも60kmくらいは出ますが、それを道路でしてしまったらもちろん違反ですし、さらに構造上のゆとりは残されていません(危険度が倍増)。

ですから、例え道幅の狭い道路で車の渋滞の原因になったとしても、無理をしてスピードを出すことはやめましょう。

そして、原付が車の邪魔になるのは仕方のないことです。

車の追い越しの妨げになる行為は自分の命を削るだけですし、いずれ追い抜かれることがわかっているのであれば、すり抜け行為自体を控えましょう。

バイクを乗るときの注意点

次に、バイク(50㏄超)を乗る際の注意点です。

バイクは原付以上に容易にスピードが出ますが、それでもライダーの体は原付同様むき出しの状態であり、転倒した際のリスクも大きくなります。

車に対する自衛手段も含め、これらのポイントを押さえておきましょう。

バイクを原付と一緒くたにしている車のドライバーは多い

おさらいですが、運転免許所有者の中で車の免許を持っている人は90%、バイクの免許を持っている人は0.2%しかいないため、「バイク=時速30km制限」と勘違いしているドライバーは非常に多いはずです。

ですから、後続車や隣の車線の車の車間距離が異様に近くはないか、強引な割り込みをしてくる気配はないか、無理な追い越しをしてくる素振りがないかをよく注意しておきましょう。

車体が小さいため車より遅いという考えを持った車のドライバーは多い

完全に見た目の問題になりますが、バイクは車よりも小さい乗り物です。

バイクに対する知識がないドライバーは、どんなタイプのバイクであろうが、どれだけの排気量を持つバイクであろうが、「車と比べればちっちゃいんだから遅いでしょ」と考えています。

実際、普段通勤で片側二車線のバイパス道路をバイクで走っていると、必要以上に車間距離を詰めてくる車や、隣りの車線から強引に割り込んでくる車をよく見かけます。

さらに、車体の小ささからこちらの速度を見誤って、対向右折車が無理なタイミングで右折してくることも多々あります。

走行ラインや車間距離など、車にこちらの存在を気付いてもらうことを心がけましょう。

すり抜けをしてもしなくても邪魔と感じる

おそらく、大抵の車のドライバーは、信号待ちですり抜けをして先頭に出るバイクを邪魔と感じています。(というか以前の僕がそう)

かと言って、先ほどの知恵袋の質問者のようにすり抜けをしないバイクが邪魔だと感じるドライバーもいるようです。

何が言いたいかというと、「すべての車のドライバーに好印象を抱かせる走り方は存在しない」ということです。

道路を走る乗り物としては車よりも圧倒的に数が少ないため、バイクはどうしても目立つ存在であり、これからもそのバランスは変わらないでしょう。

ただひとつ、バイク乗りにできることは、交通の流れに乗って堂々と道路を走ることだけです。

パッシングやホーンなどで煽り行為をしてきた場合、無視をしてさっさと先に進みましょう。

車にすり抜けはできませんからね。

車に乗るときの注意点

最後に、車に乗る際の注意点です。

バイクに乗るようになって初めてわかったことですが、車とバイクの敏しょう性はまったく異なります。

加速、減速、車線変更、右折、左折、どれをとっても圧倒的に車は鈍い乗り物です。

以上のことから、車に乗る際の注意点はたたひとつ、ゆっくり走ることです。

僕がこういう考えに至ったのは、言うまでもなくバイクに乗るようになったからです。

どれだけスポーツ性の高い車だとしても、その辺の道路を走っている車の本質とは、シートベルトやエアバッグに守られ、寒さも熱さも雨も風もしのげて、快適に移動できるように作られた「動く部屋」でしかありません。

強引な車線変更を繰り返して先を急ぐドライバーをよく見かけますが、そんなことをしたところでたかが知れています。

正直、バイク乗りからすれば「鉄の亀がもがいてる」だけの滑稽(こっけい)な姿です。

ですので、自らが1トンや2トンを超える鉄のかたまりを操っていることを肝に銘じ、交通弱者を守ってゆとりある運転を心がけましょう。

最後に、バイクにまったく興味のないドライバーにひとこと申し上げておきます。

バイク乗りは「早く目的地に着きたい」からバイクに乗っているのです。

熱くても寒くても、バイクで通勤することによって車より圧倒的に速く目的地に到着できるので。

バイク乗りは「運転することが楽しい」からバイクに乗っているのです。

バイクとは、右手、左手、右足、左足、体重移動、すべてが車とは異なる動きをして操る乗り物です。

熱さや寒さ、風や匂い、さらに危険を直に感じられるからこそ楽しさが生まれる乗り物であり、単なる移動手段として車に乗るドライバーが決して持ち合わせていない価値観のもとにバイクに乗っているのです。

世の中十人十色、百人百色ってことです。

まとめ

車のドライバーがバイクのすり抜けをうざいと感じる理由のまとめです。

  • 制限速度30kmの原付は障害物
  • 50㏄超のバイクに対する車のドライバーの知識不足
  • すり抜けにより生まれる危険性、しかしすり抜けをしなくてもうざいと感じるドライバーもいる

主な原因としては「バイクに対する知識不足」ということになりますが、それが原因で危険運転ともとれる煽り行為をするドライバーは多く存在しますし、実際僕も日々体感しています。

しかし、そもそも興味のない乗り物に対して知識を身につけようと思う人はいないでしょうから、例えば自動車教習所や運転免許試験場など、運転免許の9割を占める車のドライバーが必然的に知識として取り入れられるような環境が作られない限り、車とバイクの運転者のギャップは簡単には埋まらないでしょう。

ただひとつ、綺麗事にはなってしまいますが、道路はみんなのものです。

車もバイクも共通して言えることですが、結局のところ運転する本人のモラル次第で印象は大きく変わります。

自己中心的な運転、冷静さを欠いた運転で交通の流れを壊すことはやめましょう。

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