テレビ離れを加速させる【うざいテレビ演出16コ!】

テレビ離れを加速させる【うざいテレビ演出】 憤り
この記事は約23分で読めます。

あなたは最近、テレビを見ていますか。

私は時々見ています。

というのも、1981年生まれの私にとってテレビは日常の娯楽の中心にあり、在宅中はBGM代わりにいつもテレビをつけっぱなしにしていた私でしたが、最近は面白いと思う特定の番組のみを録画しておき、「見たいときだけ見る」というスタイルに変化しました。

VHSしかなかった時代には録画も早送りも少し面倒な作業でしたが、HDDレコーダーの登場によって、私のようなテレビの見方をする人はかなり多いのではないでしょうか。

それと同時に、ネットの動画配信サービスが急速に普及し、テレビ自体を見なくなったという「テレビ離れ」も比例して加速しています。

しかし、いくら動画配信サービスが充実したとはいえ、テレビを見る時間がここまで急速に減ったのは他にも原因があるのではないかと、ふと考えてみたところ…。

ありました。テレビ離れの原因。

それは、「うざいテレビ演出」が増えたからではないかと。

娯楽を目的として視聴しているのに、逆にイライラさせられるようでは当然見たいと思わないし、そうなるとただただ時間の浪費にしかなりません。

そこで今回は、テレビ離れが進む大きな原因のひとつである、「うざいテレビ演出」をご紹介。

危機感ゼロの平和ボケした日本のテレビ文化へドロップキックです。

私が思う、うざいテレビ演出

では、ここから私が普段うざいと感じるテレビ演出をご紹介します。

「うざい」だけでなく「うるさい」と感じる演出も合わせてどうぞ。

録音笑い

満面の笑顔の男の子

録音笑いとは、簡単にいえば後から足されるエキストラの声のこと。

バラエティ番組の常套(じょうとう)手段で、録音笑いとは言うものの、笑い声以外にも驚いた声、共感する声も含まれており、それらを番組側の意図する場所に編集で挿入していくという演出です。

ハッキリ言えば「ここで驚いてね」「ここで笑ってね」というとてもわかりやすい押しつけなわけで、個人的にはもっとも「冷める演出」ですが、今では多くのバラエティ番組で用いられています。

「社会的証明の原理」と呼ばれる人間の心理をうまく利用したこの録音笑いですが、大きく分けると2種類あり、それぞれが異なる「うざさの個性」を持っています。

通販番組系

1種類目は、スタジオ観覧にきたお客さんが発する声による「通販番組系」の録音笑い。

最近よくあるバラエティ番組の録音笑いは、VTRの合間合間に女性たちの驚く声「えーー!?」や、共感・感心する「あーー。」という声が入るパターン。

そこまで驚くことでもないし、そこまで感心することでもないシーンで数秒に1回繰り返される「えーー( ゚Д゚)」「あーー( ゚Д゚)」はいかにもわざとらしく、耳障りでただただ不快。

古いところでいうと『ドリフ大爆笑』のおば様方の笑い声が代表的でしたが、今では深夜の通販番組のわざとらしさしか感じないあの強めなお客さんの声が定番になっているため、このタイプは「通販番組系録音笑い」とさせていただきました。

以下の番組は通販番組系録音笑いの代表格。

  • 世界の果てまでイッテQ!
  • 秘密のケンミンSHOW
  • エンタの神様
  • バナナせっかくグルメ

※2022年1月4日追記

2020年~現在、世界はコロナウイルスによってパンデミック状態となり、テレビ収録における観覧もままならない事態に。その結果、ただでさえわざとらしい録音笑い演出がより悪目立ちする事態になっています。

スタッフ笑い系

2種類目は収録をするスタッフの笑い声をあえて挿し込む「スタッフ笑い系」の録音笑いです。

『ごっつええ感じ』や『みなさんのおかげでした』など、これまでスタジオ収録のコント番組でよく用いられる演出でしたが、最近ではロケ番組やラジオ番組でも多用されていますね。

スタッフ笑いはそもそも、「番組の流れを知っているはずのスタッフでさえもコラえきれずに笑ってしまうほど面白い」という意図を持った演出ですが、どちらかというと近代型であり、個人的には非常に有効な演出だとも感じます。

しかし、使い方によっては逆効果の演出、つまりうざい演出になってしまうことも。

というのも、本来収録に関わるスタッフは番組を作る裏方であり、テレビ放送においてスタッフの声や姿は入らないようにするのが定石です。

ドラマ、映画、ニュース、歌番組、スポーツ中継など、世の中には様々なテレビ番組が存在していますが、スタッフの声がこれだけ堂々と入る演出は珍しく、ある意味革命的な演出。

しかし、本当に笑えるポイントにその「スタッフ笑い」が入っていれば面白さは爆発的に増幅できますが、「そうでもないポイント」に入っていたり、あるいはむやみに回数が多すぎたりするとやがて作る側と見る側に温度差が生じ、結果的に余計な演出になりかねないのです。

そこで、適材適所で用いれば有効なスタッフ笑いを乱用しているケース、つまりうざいと感じるパターンの演出を2つあげてみましょうか。

  • 主に深夜帯で、アイドルが笑えるほどの面白いことを言っていないのに入るスタッフ笑い
  • ゴールデンタイムの番組で、大物俳優が笑えるほどの面白い回答をしたわけではないのに入るスタッフ笑い

こんなケースでスタッフの笑い声が足されていると、ホントうざいですよね。

スタジオのスタッフや出演する側からすれば「いい感じの空気」を作りやすくなるのかもしれませんが、見る側に「うざい」「いらない」と感じられてしまったら、それは無駄に柄が入っている家具と同様に「余計な装飾」でしかありません。

ワイプ

驚きの表情を見せる女性

もはや当たり前になった、いや当たり前に「なってしまった」演出がワイプ。

アナログ放送の時は画面サイズや解像度の制約でひとつだけだったワイプですが、解像度も上がった地上デジタル放送移行後は使えるスペースが広がったことによって、2つ以上のワイプも慣例になりました。

でもですよ、ワイプを必要としている視聴者って、世の中にどれくらいいるんでしょうね?

VTRの隅っこに小さく写されるタレントのリアクションを「ワイプ芸」と呼ぶらしいですが、そのワイプ芸をどれだけの人が期待してるんでしょうね?

というのも、ワイプはもともと長いVTRの途中で視聴者を飽きさせないようにするため苦肉の策として考え出されたそうです。

ワイプの発明家である吉川圭三氏の意図したものは、あくまでも番組の本題を邪魔しない「薬味」程度のものだったわけです。

それがどうでしょうか。

今では始めからドッサリとどんぶりに盛りつけられており、味に飽きたときに「ささやかな新鮮さ」を与えてくれる薬味とはまったくの別物になってしまったのです。

現在のワイプは、

  • テレビ局…「たくさんの出演者を映すことができる」
  • 出演者…「ワイプ芸を磨けばスタッフに気に入ってもらえる」

といった、あくまでも作る側の欲望を満たすためだけのものとして存在し、見る側である視聴者にはなんの得もありません。

視聴者が求めているのは、ここに行けばこんなおいしいものが食べられるんだ、あそこに行けばこんな楽しい体験ができるんだという「自分の役に立つ情報」。

「おいしそう~!」「楽しそう~!」「きれ~い!」「かわい~!」。

こんないちタレントの大げさなリアクションは視聴者にとってなんの役にも立ちませんし、むしろ役に立つ情報=メインコンテンツの邪魔にしかなっていません。

このように、世の中には本来の目的とは違う使い方をされているものが他にもたくさんあります。

たとえば携帯電話はもともと「電話すること」を目的として開発された製品でしたが、いまではネットの閲覧やカメラ、ゲームなどがメインの使用目的となり、もはや電話という機能はスマホという超小型のパソコンについている「おまけ」になりました。

その結果進化するのは他の機能ばかり、より長時間電話することができるとか、電波を気にせず電話することができるといったような、「携帯電話本来の機能」には目覚ましい進化が見られません。

これと同じように、ワイプはもともと視聴者を飽きさせないために生み出された画期的な技術でしたが、いまでは番組制作者と出演者の理想を叶えるためだけの道具となり、視聴者は作る側にとって「おまけ」になったのです。

その結果、どうすれば視聴者にコンテンツを満喫してもらえるかという本来の目的は忘れ去られ、あろうことかワイプ芸という「無駄にしかならない技術」を披露するタレントまで現れる時代になったのです。

CMまたぎ(ヤマ場CM)

ソファで驚く猫

もはやおなじみとなっている演出が「CMまたぎ」。

番組がヤマ場に差し掛かったとき、「この後どうなるんだろう?」とワクワクしだした瞬間すかさず流れるCMにイラッとしたこと、ありますよね。

ただし、一応確認ですが、前提として私たち視聴者が民放のテレビ番組をタダで見ることができるのは、CMのおかげであることを忘れてはいけません。

なぜなら、スポンサーと呼ばれる企業からすればテレビCMは自社製品をアピールできる絶好の場であり、テレビ局にお金を払う対価として私たち視聴者によりたくさんの商品を買ってもらえるわけですからね。

テレビ局側からしてもこういったスポンサーと呼ばれる企業は貴重な収入源になりますし、だからこそ民放のテレビ放送はNHKのように受信料を回収しなくても成立しているのです。

簡単に言ってしまえば「番組はタダで見せるけどそのかわりにCM見てね」ってことですよね。

ただ、そこまではいいんですよ、邪魔だとは思うけどそれで成り立ってるんですから、CMまたぎはあって当たり前のものです。

問題は「どこにCMを入れるのか」ですよ。

なぜ視聴者が「イラッとする」タイミングにする必要があるんでしょう?

一般的に人間が集中力を保てる時間は15分と言われており、確かにテレビは娯楽のひとつに過ぎませんが、それでも満喫するにはそれ相応の集中力が必要です。

そういった環境において、視聴者にとってのテレビCMとは、番組の途中に設けられている小休止ポイント。

トイレに行ったり、グラスに飲み物を補充したり、SNSを返したりと、ホッとひと息つける「小休憩」のタイミングなわけですよね。

その小休憩を番組のヤマ場で不意にさし込み、視聴者に「なんだCMかよ」という不愉快な思いをさせるメリットはいったいなんなのでしょうか。

当たり前の話しですが、テレビを見ている視聴者はテレビ番組が見たいのであって、テレビCMが見たいわけではありません。

つまり視聴者にとってCMとは「邪魔者」であり、その本質を変えることは至難の業。

しかし、ポジティブに考えれば視聴者の集中力を回復するための「安息の場」としてはうってつけの存在なわけですから、どうやって視聴者に休んでもらおうかを考えるべきで、どうやってCMを見てもらおうかという考えは発想が安易過ぎます。

「企画が面白い」「人気のタレントが出ている」といった表面的なものだけではなく、見る側が最後まで心地よく見ていられる番組作りをした方が視聴率は確実に伸び、結果CMもより多くの人の目にとまるはず。

不快なCMまたぎが横行している理由は、視聴者のことを考えずに「スポンサー様」だけを考えて番組を作っているためであり、まさに「目先の利益にとらわれた」いい例なのです。

CMまたぎ後の巻き戻し

巻き戻しボタン

特に最近目に付くのが、CMをまたぐ直前の映像をCM明けに再び見せるという巻き戻しの演出です。

CMが明け、リフレッシュした視聴者が再びテレビ画面に注目するとあ~ら不思議、そこにはつい1~2分前に見たばかりの同じ映像が流され、そして私たち視聴者はその瞬間こう感じるのです。

「さっき見たわ」

どんなに面白い映像だとしても、鮮明に記憶に残っている段階で2回目を見せられ、それを番組中に何回も繰り返されると、あとの記憶に残るのは「面白かった映像」ではなく「しつこかった演出」です。

まさか制作者は「視聴者は1~2分も経つと前の展開を忘れちゃうからもう1回見せてあげよう」なんて考えてるんですかね?

もしそう考えての演出なら自分で1度体験してみたらどうでしょう。

CM明けの新たな展開を期待していた高揚感が半減し、演出のウザさからチャンネルを変えたくなる気持ちになることを身をもって知るはずです。

逆にそうではないのなら、それは単なる「水増し」以外の何ものでもないですよね。

番組が終わるのに「まだまだ続きます」

遠くにのびる線路

番組も終盤になり、もう残すところ2~3分となったところで「まだまだ続きます!」のテロップが。

続きを見るとほんの数秒だけ続きが流れ、あとは延々とCMを見せられて番組は終了。

「あおり演出」と呼ばれるもののひとつですが、CMまたぎではおなじみの「このあととんでもない展開に!」と同様、視聴者の期待を裏切る腐った演出です。

物事には必ず終わりがあるんだから、余計な悪あがきはよしなさいよ。

オープニングの今日の見どころ!が長すぎる

グラスからこぼれた牛乳

こちらもあおり演出のひとつですが、番組のオープニングにおいて、テーマソングとともに今回の見どころとなるハイライトシーンを流す演出は頻繁に見かけますよね。

ただし、そのハイライトが長すぎるのはいけません。

番組のヤマ場となるシーンを「ほんの少しだけ」切り取って最初に見せるからこそ視聴者は続きが気になり、今日の番組を見てみようかなという考えになるわけですが、ほんの少しでいいものを「たっぷり」と垂れ流し、あげくの果てには番組の肝やオチとなる部分まで流してしまったらそれはもはや逆効果。

視聴者は「続きが見たい」という積極的な状態から「前置きが長過ぎる」という消極的な姿勢へと変わってしまい、ネガティブな演出に成り下がってしまうのです。

何事もほどほどがいいですよね。

番宣がバレバレ

スマイルに紛れこんだノースマイル

普段バラエティ番組で見ることのない俳優が、ある時期になると急にバラエティ番組で集中的に見かけるようになりますが、ご存知のようにこれはほぼ「番宣目的」ですよね。

ドラマや映画の出演を生業(なりわい)とする俳優が、「◯曜◯時から◯◯という役で出演しておりますので皆さん見てください」といったわずか数秒間の番宣のために慣れない仕事をこなす姿、視聴者はどう見たらいいんでしょうかね?

ごくたまに芸人顔負けのセンスを見せ、バラエティ番組に馴染んでしまう俳優さんもいますが、あくまでも彼らは人を笑わせるプロではありません。

与えられた役になりきり、視聴者に違和感なくストーリーが伝わるように演じることを得意としているのです。

ですから、共演者の話術によるサポート、そしてスタッフによる技術的なサポートの2つによって番組としてはなんとか形になっていますが、笑いを求める視聴者からすれば彼らの仕事量では役不足なのです。

「◯◯さんって意外と面白い!」

「◯◯ちゃんの意外な一面が見れたからますます好きになっちゃった!」

なーんて温かい目で見てくれている視聴者はほんのごく一部でしょうからね。

もはや「俳優×バラエティ=番宣」という計算式は日本中に知れ渡っており、新鮮味とはかけ離れた「くたびれた演出」なのです。

どの局もやってることが同じ

マトリョーシカ

2011年3月11日14時46分、日本は未曾有の災害に見舞われました。

Wikipediaによれば、民放のキー局すべてが少なくとも33時間にわたってCMなしで震災の情報を伝え続けたそうです。

しかし、そのような非常時以外、つまり普段のテレビ番組の作り方においては、局によってもっと個性を出してもいいのではないでしょうか。

昼間のワイドショーはどのチャンネルも同じ話題ばかり取り上げ、夜のバラエティ番組はグルメ、ドッキリや芸能人の暴露話しばかり、まさに「無難」という言葉がふさわしい面々が番組表に名を連ねています。

テレビは昭和で一家に一台、平成に入り一人一台とも言えるほどに日本国民の中心にありました。

しかし、令和を迎えた現在では動画配信サービスや投稿型動画サイトなどのライバルが着実に勢力を拡げ続け、メディアコンテンツを楽しむためのマストアイテムはすでに、テレビからPCやスマホへと変わりつつあります。

ネットの世界では、ユーザーのニーズや期待に応えることは最低条件ですが、テレビはその条件を満たせているのでしょうか?

世間からの批判を恐れて似たような番組ばかりを作っているようでは、今後も「テレビ離れ」は増える一方でしょう。

モザイク・ぼかしが多すぎる

ワードパズルを修正

オープニング終了直後やCMに入る直前など、スポンサー企業のロゴの背景に番組のハイライトが流れるシーン(提供バック)において、ぼかしやモザイクのかけられるエリアが増えました。

街頭アンケートなどでインタビューされる人以外の通行人もそう、飲食店の紹介で店内にいるお客さんもそう、テレビ画面はモザイクorぼかしだらけ。

前者はスポンサーとの兼ね合いがあるんでしょうし、後者は個人情報保護や肖像権の問題があるという理屈はわかります。

ただ、ぼかしやモザイクってあくまでも「映してはいけないもの」が映ってしまったときの強制的な修正方法であって、決していいイメージはないですよね。

モザイクをかけること自体は今の技術からすれば超簡単なんでしょうけど、いくらなんでもお手軽に使いすぎでは。

画面下に流れるSNSの吹き出し

コントロールセンター

TwitterなどのSNSが浸透した現在では、視聴者のつぶやきを番組が紹介するという演出もよく見られるようになりました。

しかし、そこには世間のありのままのつぶやきがあるわけではなく、あくまでも番組の主旨に沿ったお手本のようなつぶやきばかりが並びます。

これって、不自然ですよね?

SNSは誰もが自由に発言できるため、称賛も批判も含め千差万別の価値観を知ることができるという性質を持っていますが、テレビ番組におけるSNSでは番組にとって都合の良い発言しか集りません。

つまり、世間の意見を強制的にコントロールした演出のひとつでしかないのです。

違和感を作り出すくらいならやるメリットがありませんね。

世間が思う、うざいテレビ演出

さて、ここまでは私がうざいと感じるテレビ番組の演出を挙げてきましたが、ここからは世間の皆さんが思っているうざいテレビ演出をまとめていきましょう。

参考にしたのはこちらのサイトです。

  • Yahoo!知恵袋
  • ガールズちゃんねる

ピーが多い

放送するとまずい言葉に対してピーを入れる演出をよく見ますが、あまりに回数が多いと違和感を感じますよね。

特に、その謎のキーワードに対して会場からのエー!?がすごかったのに結局最後までわからずじまい、なんてのもうざいですねー。

過剰な細身至上主義

テレビに出ているタレントや俳優は、一般人なら誰もが憧れるルックスを持ち合わせています。

しかし、テレビ業界と一般人とでは「細い」という基準にズレがあるのかもしれませんね。

例をあげると、磯山さやかさんは細身とは言いませんが、標準的な体型であって決して太っている方ではありません。

しかし、例えばロンドンハーツでは「イソえもん」というあだ名をつけられ、太っているキャラとして扱われています。

この基準は私たち一般人からすれば異常ですが、テレビの中では正常とされており、この異常な基準を無理に受け入れようとする女性は多くいます。

好みはもちろんありますが、私はハードなダイエットをして脂肪をそぎ落とした女性よりも、好きなものを食べて自然なラインを描く女性の方が美しいと感じますね。

効果音が多すぎる

衝撃映像○連発!のような番組ではVTR内での動物や人の動きに効果音がつけられ、それ以外の番組でも出演者の動きに効果音をつけるパターンも見かけますが、それがあまりにも多すぎるとうざいですよね。

大して面白くもない動きにいくら音をつけても苦しいだけであり、「なんとかしよう感」が余計に冷めさせることになります。

最初のコーナーの続きを番組最後にもってくる

2~3時間の特番で最初のコーナーが途中で中断し、そのコーナーの続きが番組の最後の方に回されるパターンの番組も時折見かけますが、あれもなかなかイライラしますよねー。

番組側は「視聴者は続きが気になるから最後まで見るだろう」という狙いからそうしているのでしょうが、実際視聴者が感じるのは流れが急に途切れてしまったという「違和感」ですよ。

最後まで見てもらいたいのであれば別の努力をすべきでしょうし、何より後味が悪いので「また見よう」と感じる人はほぼいないでしょう。

歌番組での口パク

特にジャニーズやAKBなどのアイドル系アーティストに多い口パク(くちパク)問題。

彼らのファンには「口パクの何が悪い」と開き直る人もいますが、CDにしろ配信にしろ歌を歌うことでお金を得ている時点でプロのアーティストなわけですから、手抜きパフォーマンスはいかがなものかと。

ビジュアルで選ばれたから歌唱力は関係ないとか、歌以外にもやることが多いから練習する時間がないとか、歌よりダンスがメインだからなんてのは周囲のアーティストに対して失礼です。

鼻水、ヨダレ

お笑い芸人が体を張って笑いをとる、それは今後も間違いなく続いていくことでしょうが、鼻水やヨダレをだら~っと垂らすシーンって気持ち悪いですし、ハッキリ言って見たくないですよねー。

面白ければなんでもいいってもんでもないですし。

うざい演出のテレビ番組

ではここから、現在(2022年2月)放送されているテレビ番組の中で、特にうざい演出が目立つ番組をピックアップします。

日本テレビ 秘密のケンミンSHOW

木曜21時台に放送されている日本テレビのバラエティ番組、『秘密の県民SHOW』。

日本全国津々浦々、地域の独特な文化や習慣など、様々な県民性を紹介するこの番組のうざい演出は何といっても「通販番組系録音笑い」。

あくまでも私の体感ですが、おそらく日本一録音笑いを多用している番組ではないかと思います。

そのスピード感はえげつなく、間髪を入れずに次から次へと「えー」「あー」「あはははは」といった声が挿入されており、回数だけでいえば通販番組よりも多いのではないでしょうか。

私は通販番組系録音笑いが最も嫌いなので、現状「日本一うざいテレビ演出の番組」と表しておきます。

日本テレビ 世界の果てまでイッテQ!

日曜20時台に放送されているバラエティ番組、『世界の果てまでイッテQ!』。

この番組でも、上述『秘密の県民SHOW』同様に「通販番組系録音笑い」が用いられており、スタジオのトークシーンもVTRが流れている間も、番組内には録音笑いがてんこ盛り。

大きなテロップも頻繁に現れ、見ていて疲れます。

日曜の夜は『鉄腕ダッシュ』からの『イッテQ』みたいな流れもあるようですが、私には録音笑いのないシンプルな鉄腕ダッシュはいけても、録音笑いマシマシのこってこてイッテQは胃がもたれるのでいただけません。

日本テレビ ザ!世界仰天ニュース

火曜9時台に日本テレビで放送されている『ザ!世界仰天ニュース』。

世界中で起こった珍しい事件や事故を紹介するドキュメンタリーがメインのこの番組ですが、VTRがひと段落するとスタジオのMCとゲストによるトークが繰り広げられます。

トーク内容は一応、ドキュメンタリーに絡むお題にはなってはいるんですが…。

このスタジオトークっている?

ドキュメンタリー番組として見た場合、VTRの合間に入るスタジオトークはちょっとした休憩にはなるでしょうけど、それにしてもゲストの数が多すぎる。

ゲストの数が多いということは、それだけスタジオトークの時間も長くなる。

結果、メインコンテンツであるドキュメントVTRの邪魔になっているため、録画で見る際はスタジオトークの部分を早送りして見る方も多いでしょう。

さらに、VTR中は通販番組系録音笑い+邪魔でしかないワイプ。

この他にも『エンタの神様』など、日本テレビの番組は通販番組系録音笑いが他局よりも目立つ傾向にあります。

テレビ朝日 ポツンと一軒家(大改造!!劇的ビフォーアフター)

テレビ朝日系列、日曜20時台に放送されている『ポツンと一軒家』、そして現在は不定期で放送されている『大改造!!劇的ビフォーアフター』。

この2つの番組では、近年のテレビ番組に付き物のワイプの演出はありませんが、その代わりにもっとうざい演出が組み込まれています。

それは、VTRの合間合間に「スタジオの出演者がリアクションをする数秒の映像を挟み込む」という演出(以降強制リアクションVTRと表記)。

驚く3人衆

※これはイメージです。

VTRに出演者の声だけを加えたり、ワイプでリアクションを見せるパターンは定番化していますが、VTRをわざわざ打ち切って全画面を切り替えるこのケースでは、視聴者は出演者のリアクションを強制的に見せられることになります。

ただし、VTRに出演者のリアクションを挟み込むという演出自体は、実は他の番組でも時折見かけるスタンダードな演出なのですが、この2つの番組の大きな特徴は強制リアクションVTRの頻度が非常に高いことです。

その間隔は長くても2~3分、短いときは10秒強でVTRがブツッと途切れ、数秒間スタジオ出演者のリアクションを見せられ、またVTRに戻るを繰り返すわけですね。

そしてリアクションを見せられている間、感じるのです。「なにこの時間、ダルッ」。

ビフォーアフターという番組の方は以前から好んで見ていたのですが、この演出が入るようになってからはうざすぎて見なくなりました。

日本テレビ 沸騰ワード10

金曜20時台に放送されている『沸騰ワード10』。

日本テレビの十八番「通販番組系録音笑い」に加え、無意味な2連のワイプ、目がチカチカする派手なテロップ、さらに『ポツンと一軒家』が得意とする「強制リアクションVTR」も付け加えた豪華な一品。

日本一の座は『秘密の県民SHOW』に譲るとしても、今後もうざいランキング上位に食い込んでくるのは間違いないと思われます。

うざい演出が少ないテレビ番組

ここまで散々批判ばかりしてきましたが、最後はうざい演出が少ない番組もご紹介させていただきます。

以下にあげたのはどれも気分よく見ていられるテレビ番組ですので、見たことないなーってのがあったらぜひ1度お試しあれ。

ブラタモリ

タモリさんが日本各地を巡り、その土地の歴史や文化などの成り立ちを様々な角度から紐解いていくNHKの番組、『ブラタモリ』。

日本人なら1度は聞いたことがあるであろう場所の歴史を詳しく知ることができ、ちょっと物知りになった気になれるゆるめの紀行番組といったところでしょうか。

番組はすべてロケ先のVTRとなっているためワイプはなく、若干のスタッフ笑いが気になる程度です。

放送はNHK総合テレビ、毎週土曜の19時30分から。

出川哲郎の充電させてもらえませんか?

出川哲郎、ゲスト、ディレクターの3人が電動バイクで日本各地を巡るテレビ東京の番組、『出川哲郎の充電させてもらえませんか?』。

電動バイクは満充電でも走行できる距離が短いため、目的地へ向かう途中で充電をお願いしつつ、その土地の人々との触れ合いを主に描く内容となっています。

ワイプなし、録音笑いなしで気兼ねなく見ることができる数少ない番組のひとつ。

放送はテレビ東京系列、毎週土曜の19時54分から。

もやもやさまぁ~ず2

さまぁ~ずとアナウンサーが日本各地(たまに海外)を巡り歩いていくいわゆる街ブラ番組、『もやもやさまぁ~ず2』。

音声合成サービスがナレーションを務めるという珍しい番組ですが、こちらもロケ先のVTRで構成されているためワイプなし、若干のスタッフ笑いが入る程度です。

放送はテレビ東京系列、毎週日曜18時30から。

ロンドンハーツ

ロンドンブーツ1号2号の冠番組で、ブラックメール、格付け、スポーツテスト、ドッキリなど様々な企画を行うバラエティ番組『ロンドンハーツ』。

番組の構成上、VTRが流れるシーンが多いですが、こういったバラエティ番組としては珍しく録音笑いが一切なし、加わるのはスタジオ出演者の声のみとなっているのが特徴です。

余計な演出が少ないため、メインコンテンツをしっかりと楽しめる番組のひとつですね。

放送はテレビ朝日系列、毎週火曜夜11時20分から。

まとめ

テレビ演出をする目的は本来、視聴者に楽しんでもらうこと。

しかし、今のテレビ演出はその本来の目的からズレてしまっています。

今のテレビ演出の現状は、「視聴者に楽しんでもらうためではなく、作る側が満足するための演出になっている」と言い換えることができるのではないでしょうか。

最後に、なぜこんな記事を書いたのかを少しだけ。

先日、『アメトーーク!』のありがとう品川という回を見ました。

番組終盤に出川哲郎が街に出て、品川庄司の品川の好感度調査を行ったところ、中学生のほとんどが「そもそも品川を知らない」という意外な事実が判明。

確かに近年、テレビ出演が少ないことを自ら明かすほど品川はテレビに出ていないようですが、それでも「品川の写真を見てやっと誰かわかった」という中学生の感覚に驚き、同時にテレビ離れを実感した瞬間でもあります。

テレビは、受動的要素の強いメディアです。

見たいコンテンツを視聴者が選べるようになった今、テレビの存在価値は大きく変化し、イノベーションが必要なときがきています。

私はテレビが好きで、よく見てきました。

日々の疲れを癒してくれる最も身近な存在であり、うざいうざいと散々書いたものの、今後どうなっていくのか、わずかながらに期待もしています。

この記事が多くの人の目にとまり、テレビ離れを増やす原因である「うざいテレビ演出」を減らすことに少しでもつながりますように。

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2019-2022
タイトルとURLをコピーしました