ライトショアジギングとはなにか。
それぞれの単語の意味を釣り未経験、あるいは初心者の方向けに解説します。
ショアジギングとは
ライトショアジギングの意味を知るには、まず「ショアジギングとはなにか」を知る必要があります。
順に意味を見ていきましょう。
ジギングとは
まずはじめに、「ジギング」とは「メタルジグ」で魚を狙う釣りです。
「ジグ」というのは「メタルジグ」と呼ばれる小魚に似せて作られた鉛の塊「疑似餌(ぎじえ)」のことです。
こんな感じのものですね。
画像の通り比較的に細身で、大抵は鉛でできていますが、タングステンというお値段高めの材質のメタルジグなんかもあります。
表面は塗装とコーティングできれいに覆われていて、このおかげで海中でキラキラと太陽光を反射し、魚を誘います。
生きたエサを使わないため、虫が苦手な人にはオススメの釣り方です。
メタルジグを単にジグと呼んだりもするので、つまりジギングとはそのジグに現在進行形のingをつけたもの。
その昔、日本では日本語の語尾にingをつける若者言葉的なものが流行しました。
当時の10代20代の人は何でもかんでも語尾にing=イングをつけて遊んでいましたが、ジギングはその派生で生まれた言葉ってわけです。
ingの訳は「~している」なので直訳すれば「ジグしている」ですが、つまりは「ジギングとは、ジグを使って釣りをすること」を表します。
ちなみに、釣りではジギングの他にもエギ(餌木)を使った釣りをエギング、アジを狙う釣りを「アジング」、メバルを狙う釣りを「メバリング」と呼ぶなど、いくつかのジャンルに分かれています。
ショアとは
ショアの和訳は海・湖・川などの「岸」のことで、広く見れば海に対する「陸」のこと。
ショアジギングとは
ここまでくればショアジギングの意味は簡単ですね。
- ショア=岸・陸
- ジギング=ジグを使って釣りをすること
ショアジギングとは岸・陸からジグを使って釣りをすることです。
岸や陸から釣りをすることを岸釣り、陸っぱり(おかっぱり)と呼んだりしますが、それは岸・陸でする釣りの総称。
ショアジギングはそういった「岸釣り」の中でも「ジグを使った岸釣り」というよりジャンルを絞った言い方ですね。
ちなみに、船での釣りはオフショア。
釣り場
ショアジギングの場合、釣りをするポイントを選ぶことによって、ある程度狙う魚種を絞ることができます。
- 漁港
- サーフ
- 磯
- 海釣り公園
代表的なポイントはこういった場所になると思いますが、ショアジギングは基本的に海さえあれば全国どこでもできる釣りなのです。
ショアジギングのメリット
- エサを使わないため、手や服などがベトベトになったり臭くなったりするリスクが少ない。
- エサを使わないため、移動が楽。
- エサを使わないため、釣り具屋さんで新鮮なエサを仕入れる必要がない。
- 投げ釣りのため、狙える範囲&魚種が豊富。
私は虫が大の苦手なので、イソメやジャリメなどのウネウネ系生物を触らなくていいというのはとても大きな魅力です。
さらに、例えばコマセなどで使うオキアミは集魚効果が高い分匂いが強烈なため、常に管理に気を使う必要がありますが、鉛を塗装でコーティングしたメタルジグならば匂いの心配は皆無です。
そしてライトショアジギングのもうひとつのメリットは、エサを事前に仕入れる必要がないので、思い立ったらいつでも釣りを開始できるという点にあります。
釣りは天候に左右される遊びなので、気軽に移動できたり管理が楽なメタルジグならば、スマートに釣りを楽しむことができるのです。
デメリット
- エサを使わないため、集魚効果が薄い。
- エサを使わないため、常に自分でアクションさせる必要がある。
- ある程度のタックルを揃えないと釣果を見込めない。
椅子に座ってのんびり待っていることができない釣りなので、釣りの中では忙しい部類に入るでしょう。
ただ、ルアーを遠投する爽快感が好きでこの釣りをする人も多いと思うので、そういう意味ではメリットと言えるかもですね。
また、特にジギングのようなルアーフィッシングにおいては、例えばホームセンターで2000~3000円で買えるような安いロッドやリールだとハッキリ言って釣りになりません。
なので、ある程度確かな品質のタックルを用意する必要があるのも事実です。
ライトショアジギングとは
名前の由来
前の章でショアジギングとはなにかがわかったところで、いよいよ本題へ入りましょう。
ライトショアジギングのそれぞれの単語の意味は、次のようになります。
- ライト=軽い
- ショア=岸・陸
- ジギング=ジグを使って釣りをすること
ショアジギングとの違いは、「ライト」がつくか否か。
「軽い」という意味のライトがつくということは、文字通りライトショアジギングでは扱うジグの重さが「軽い」ということです。
辞書などで明確に定義されているわけではありませんが、だいたいの目安として、50~60gくらいまでの重さのジグを使うジギングをライトショアジギングと呼んでいて、それより重いジグを使う場合はライトをつけずに単に「ショアジギング」と呼ぶのが一般的。
つまり「ライトショアジギング」とは、軽めのジグを使ったショアジギングということです。
狙える魚種
季節や地域によって釣れる魚は様々ですが、一般的によく釣れる魚種をご紹介しましょう。
魚の名前は地方によって呼び方が異なる場合が多いので、広く認知されている名称、あるいは関東での呼び方で表記します。
青物系
- ブリ>ワラサ>イナダ>ワカシ
- カンパチ>アカハナ>ショゴ
- サワラ>サゴシ
- ヒラマサ
- カツオ
- サバ
- アジ
- シイラ
- シーバス
フラットフィッシュ系
- ヒラメ
- マゴチ
ロックフィッシュ系
- ハタ類
- ソイ
- カサゴ
- アイナメ
このように、ライトショアジギングでは多種多様な魚種を狙うことができます。
単にショアジギングというと、ブリ・カンパチ・ヒラマサなどの比較的大きな青物がメインターゲットですが、ライトショアジギングの場合、それら以外の魚もターゲットになってきます。
なので、エサ釣りほどとはいかないまでも、青物の幼魚やロックフィッシュ、さらにはフラットフィッシュなど、幅広い魚種に出会える可能性が高いということがライトショアジギングの魅力のひとつです。
ショアジギングとライトショアジギングの違い
前の章でお話ししたように、ショアジギングにライトをつけたのがライトショアジギングであり、ライトショアジギングとはショアジギングの一種類でしかなく、ショアジギングという釣りを階級分けしただけのこと。
例えるならば、「ショアジギング=ハンバーグ」ととらえるとわかりやすいかと。
小さいハンバーグのことをミニハンバーグと言ったりしますが、小さいというだけでハンバーグということに違いはありませんよね。
図解するとこんな感じ。
便宜上、ショアジギングを「ショアジギング」「ライトショアジギング」「スーパーライトショアジギング」と分けましたが、重いジグを使ったジギングを例えば「ヘビーショアジギング」や「ハードショアジギング」などと呼ぶまでは至っていないため、今現在の解釈で言うとこのようなクラス分けになると思います。
釣具メーカーのダイワでも、番手が大きくなるにつれてこのような表記がされています。
趣味が多種多様になればなるほどジャンルがより詳細化する傾向のある昨今、重いジグを扱うショアジギングを別の呼び方で呼ぶようになる日がくるかもしれません。
まとめ
ライトショアジギングとはなにか。
今回のまとめです。
- ライト=軽い
- ショア=岸・陸
- ジギング=ジグを使って釣りをすること
つまりライトショアジギングとは、50~60g程度までの軽いジグを使って岸・陸から釣りをすることです。
あらゆる魚種に巡り合える可能性を秘めた釣り、ライトショアジギング。
エサではなくジグを使うため、「自分の好きなタイミングで」釣りに行けるという強みも、大きな魅力のひとつです。
この記事が、あなたの最初の1匹に出会える手助けになりますように。
Copyright secured by Digiprove © 2020